ベランダ防水の費用相場はいくら?工法別の価格やメンテナンス時期を解説

ベランダの床にひび割れや色あせ、剥がれなどを見つけて、「そろそろ防水工事が必要なのでは?」と気になっている方もいるでしょう。

ベランダの防水層は、紫外線や雨風の影響を受け続けるため、時間の経過とともに劣化します。そのまま放置すると、雨水が建物内部へ入り込み、雨漏りや下地の腐食につながる可能性もあります。

そこで気になるのが、ベランダ防水にかかる費用です。防水工事にはいくつかの工法があり、施工方法やベランダの状態によって金額が変わります。

リフォームプラスの本記事では、ベランダ防水の費用相場を工法別に紹介するとともに、工事が必要なタイミングや費用を抑えるポイントについて解説します。

ベランダ防水の費用相場

ベランダ防水の費用は、採用する工法によって異なります。主な防水工法の1㎡あたりの費用目安は、次のとおりです。

防水工法費用相場(1㎡あたり)
ウレタン防水(密着工法)約6,500~7,800円
ウレタン防水(通気緩衝工法)約7,800~9,750円
FRP防水(密着工法)約7,800~9,100円
FRP防水(通気緩衝工法)約9,750~11,050円
塩ビシート防水(接着工法)約7,800~9,100円
塩ビシート防水(機械固定工法)約8,450~9,750円

たとえば10㎡程度のベランダであれば、単純計算では防水層の施工だけで6万~11万円程度がひとつの目安となります。

ただし、実際の見積もりには下地処理や既存防水層の撤去、排水口まわりの補修などが加わる場合があります。ベランダは面積が小さいため、最低施工料金が設定されている業者もあります。

そのため、「1㎡あたりの単価×面積」だけで総額を判断しないことが大切です。

ベランダ防水の工法別の特徴と費用

ベランダ防水では、現在の防水層や劣化状態、ベランダの形状などに合わせて工法を選びます。

ウレタン防水

ウレタン防水は、液体状のウレタン樹脂を塗り重ねて防水層をつくる方法です。

液体を使用するため、室外機や排水口がある場所、凹凸の多い場所など、複雑な形状のベランダにも施工しやすいのがメリットです。

費用は密着工法で1㎡あたり約6,500~7,800円、通気緩衝工法で約7,800~9,750円が目安です。

比較的費用を抑えやすく、一般住宅でも採用されやすい工法ですが、仕上がりは職人の施工技術にも左右されます。

FRP防水

FRP防水は、ガラス繊維と樹脂を組み合わせて強度の高い防水層をつくる方法です。

硬く丈夫な仕上がりになるため、人が歩く機会の多いベランダとの相性がよく、戸建住宅でも広く採用されています。

費用相場は、密着工法で1㎡あたり約7,800~9,100円、通気緩衝工法では約9,750~11,050円です。

耐久性に優れる一方で、伸縮性はそれほど高くありません。下地の動きが大きい場所などでは、ひび割れに注意する必要があります。

塩ビシート防水

塩ビシート防水は、塩化ビニール製の防水シートを床面に施工する方法です。

耐久性に優れ、比較的長期間防水性能を維持しやすいのが特徴です。ハウスメーカーの住宅などでも採用されています。

費用は接着工法で1㎡あたり約7,800~9,100円、機械固定工法では約8,450~9,750円が目安です。

シートを施工するため、複雑な形状のベランダよりも、比較的平坦で広さのある場所に向いています。

ベランダ防水は何年ごとに必要?

防水層そのものの耐用年数は、工法や施工環境によって異なりますが、おおむね10~15年前後がひとつの目安です。

ただし、防水層の上には表面を保護する「トップコート」が施工されている場合があります。トップコートは防水層より早く劣化するため、5~8年程度を目安に状態を確認するとよいでしょう。

次のような症状がある場合は、年数にかかわらず点検を検討してください。

  • 表面が色あせている
  • 床に細かなひび割れがある
  • 塗膜やシートが剥がれている
  • 防水層が膨れている
  • 水たまりができやすくなった
  • 排水口まわりが劣化している
  • ベランダ下の天井や室内に雨染みがある

軽度の劣化であればトップコートの塗り替えだけで済むことがありますが、防水層まで傷んでいると全面的な防水工事が必要になる可能性があります。

ベランダ防水の費用が高くなるケース

同じ広さのベランダでも、状態によって工事費用は変わります。

特に費用が高くなりやすいのが、すでに雨漏りや下地の腐食が発生しているケースです。

防水層だけでなく、その下にある合板や下地材まで傷んでいる場合は、下地補修を行ってから防水工事をしなければなりません。

また、

  • 既存の防水層を撤去する必要がある
  • 室外機などの移動が必要
  • 排水口(ドレン)の交換・補修が必要
  • ベランダの形状が複雑
  • 足場が必要

といった場合も追加費用が発生することがあります。

ベランダの防水工事は、劣化が軽いうちにメンテナンスするほど費用を抑えやすいと考えておきましょう。

ベランダ防水の費用を抑えるポイント

防水工事は必要な工程を省いて安くするのではなく、適切な工事内容を選びながら無駄な費用を減らすことが重要です。

複数の業者から見積もりを取る

ベランダ防水を依頼するときは、2~3社程度から見積もりを取りましょう。

1社だけでは、提示された金額が適正なのか判断しにくいためです。

ただし、単純に総額だけを比較するのではなく、工法・使用材料・施工面積・下地処理・工程などが明記されているかも確認してください。

「防水工事一式」としか書かれていない場合は、具体的な施工内容を確認しておくと安心です。

劣化が進む前にメンテナンスする

防水層がまだ健全な状態であれば、トップコートの塗り替えなど比較的小規模なメンテナンスで対応できる可能性があります。

一方、雨漏りが発生するまで放置すると、防水工事だけでなく下地や室内側の補修まで必要になり、工事費用が大きくなることがあります。

定期的にベランダの状態を確認し、早めに対処することが結果的な節約につながります。

ベランダ防水はDIYできる?

ホームセンターなどでは防水塗料が販売されているため、DIYで施工すること自体は可能です。

しかし、本格的な防水工事では下地の状態を確認したうえで、既存の防水層に適した材料や工法を選ぶ必要があります。

施工方法を誤ると、塗膜の剥がれや膨れ、雨漏りにつながる可能性があります。また、DIYした防水材を撤去してから再施工することになれば、かえって費用が高くなることもあります。

簡単なトップコートの補修で済むのか、防水層から施工し直す必要があるのか判断できない場合は、専門業者に点検を依頼したほうが安心です。

ベランダ防水工事の業者選びで確認したいこと

ベランダ防水は、施工後すぐには仕上がりの良し悪しを判断しにくい工事です。そのため、価格だけで業者を決めないようにしましょう。

業者選びでは、次のポイントを確認することをおすすめします。

  • ベランダ防水の施工実績がある
  • 現地調査を行ってから工法を提案している
  • 見積もりの内容が具体的に記載されている
  • なぜその工法が必要なのか説明してくれる
  • 保証内容や保証期間が明確になっている
  • 質問に対して分かりやすく回答してくれる

特に既存の防水層や下地の状態によって適した工法は異なります。「安いから」という理由だけで工法を決めるのではなく、建物の状態に合った施工方法を提案してくれる業者を選びましょう。

まとめ

ベランダ防水の費用は工法によって異なりますが、1㎡あたり6,500~11,000円前後がひとつの目安です。

ウレタン防水は複雑な形状にも対応しやすく、FRP防水は強度や耐久性に優れています。塩ビシート防水は耐久性が高く、比較的長期間使用しやすいのが特徴です。

ただし、実際の工事費用はベランダの広さだけでなく、既存防水層や下地の状態、雨漏りの有無などによって変わります。

ひび割れや剥がれ、膨れなどの劣化を放置すると、雨水が建物内部へ入り込み、補修範囲が広がる可能性があります。

ベランダの劣化が気になり始めたら、まずは専門業者に状態を確認してもらいましょう。複数社から見積もりを取り、工事内容と費用を比較したうえで、住まいに合った防水工事を選ぶことが大切です。

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