フローリングの傷や色あせが目立ってくると、「そろそろ床をきれいにしたい」と考える方も多いでしょう。
フローリングのリフォーム方法には、既存の床を撤去して新しくする「張り替え」のほか、現在の床の上から新しい床材を施工する「重ね張り(上張り)」があります。
重ね張りは既存のフローリングを撤去する必要がないため、工期が短く、費用を抑えやすいのがメリットです。一方で、床の状態によっては施工できなかったり、ドアや段差の調整が必要になったりすることもあります。
リフォームプラスの本記事では、フローリングの重ね張りにかかる費用相場や張り替えとの違い、施工前に確認しておきたいポイントを解説します。
フローリングの重ね張り費用はいくら?
フローリングの重ね張り費用は、使用する床材や施工面積、下地の状態などによって異なります。
一般的な複合フローリングの場合、材料費と施工費を合わせて1㎡あたり9,000~18,000円程度がひとつの目安です。
広さ別では、次のような費用が想定されます。
| 広さ | 重ね張り費用の目安 |
|---|---|
| 6畳(約10㎡) | 約9万~18万円 |
| 12畳(約20㎡) | 約18万~36万円 |
| 16畳(約26㎡) | 約23万~47万円 |
| 20畳(約33㎡) | 約30万~60万円 |
ただし、上記はあくまで目安です。
使用するフローリングのグレードが高い場合や、床暖房対応・防音性能のある床材を使用する場合には、費用が高くなる可能性があります。
また、施工会社によって材料費や工事費の設定が異なるため、実際の費用は現地調査と見積もりで確認しましょう。
フローリングの重ね張り費用の内訳
重ね張りの費用は、主に「床材代」「施工費」「その他の付帯工事費」で構成されます。
床材の費用
費用を大きく左右するのが、使用するフローリングです。
一般的な複合フローリングは比較的価格を抑えやすく、デザインや機能の選択肢も豊富です。
一方、天然木を使用した無垢フローリングは、木本来の質感や風合いを楽しめますが、材料費が高くなる傾向があります。
耐水性や耐傷性、防音性、床暖房対応などの機能を追加すると価格も上がるため、予算と生活スタイルのバランスを考えて選びましょう。
施工費
床材をカットし、既存の床の上へ施工するための費用です。
部屋の形がシンプルであれば比較的施工しやすいものの、柱や凹凸が多い部屋、L字型のLDKなどは加工する箇所が増えるため、施工費が高くなる場合があります。
追加工事費
重ね張りでは床の厚みが増えるため、次のような追加工事が必要になることがあります。
・ドアの高さ調整やカット
・巾木の交換
・見切り材の設置
・既存床の部分補修
・家具の移動
・マンション共用部の養生
見積もりを確認するときは、こうした費用が含まれているかも確認しておきましょう。
重ね張りと張り替えはどちらが安い?
費用を重視するのであれば、一般的には重ね張りのほうが安くなる傾向があります。
重ね張りでは既存フローリングを撤去しないため、解体費や廃材処分費を抑えられるためです。
| 比較項目 | 重ね張り | 張り替え |
| 費用 | 比較的安い | 高くなりやすい |
| 工期 | 短い | 長くなりやすい |
| 既存床の撤去 | 基本的に不要 | 必要 |
| 床の高さ | 高くなる | 大きく変わりにくい |
| 下地補修 | 対応できる範囲が限られる | 下地から補修しやすい |
6~12畳程度であれば、重ね張りは1~2日程度で施工できるケースもあります。
一方、張り替えでは既存床の撤去や下地調整が必要になるため、数日程度かかることも珍しくありません。
ただし、費用だけで重ね張りを選ぶのはおすすめできません。
既存の床が大きく傷んでいる場合は、張り替えによって下地から補修したほうが長期的には安心です。
フローリングを重ね張りできないケースもある
すべての床に重ね張りができるわけではありません。
特に注意したいのが、既存フローリングに次のような症状がある場合です。
・歩くと床が大きく沈む
・広範囲で床鳴りがする
・フローリングが浮いている
・腐食やカビが発生している
・漏水による傷みがある
・床面に大きな凹凸がある
傷んだ床の上から新しいフローリングを施工しても、根本的な問題は解決できません。
新しい床まで沈んだり、床鳴りが再発したりする可能性があります。
床の傷みが大きい場合は、既存フローリングを撤去して下地を確認し、必要な補修を行ったうえで張り替える方法を検討しましょう。
重ね張りするときは段差やドアに注意
重ね張りでは、既存の床の上へ新しい床材を施工するため、床が数mm~1cm程度高くなることがあります。
そこで確認しておきたいのが、ドアや収納扉との隙間です。
床が高くなったことで扉がフローリングに当たり、開閉できなくなる可能性があります。
また、廊下と部屋、リビングとキッチンなど床材が切り替わる場所では、段差ができることもあります。
施工前には、
・ドア下の隙間
・収納扉との干渉
・玄関框との高さ
・隣接する部屋との段差
などを確認してもらいましょう。
必要に応じてドアを削ったり、見切り材を設置したりすることで調整できます。
マンションで重ね張りするときの注意点
マンションでは、戸建て住宅とは異なる注意点があります。
特に重要なのが管理規約と床の遮音性能です。
マンションによっては、階下への生活音を抑えるため、使用できる床材の遮音性能が指定されています。
「今ある床の上から貼るだけだから問題ない」と自己判断せず、施工前に管理組合や管理会社へ確認しましょう。
また、マンションでは工事申請のほか、施工時間や資材搬入時間、エレベーターや廊下など共用部分の養生方法が定められている場合もあります。
工事を依頼する際は、マンションリフォームの施工経験がある会社を選ぶと安心です。
フローリングの重ね張り費用を抑えるポイント
重ね張りはもともと張り替えより費用を抑えやすい工法ですが、工夫次第でさらに負担を軽減できる可能性があります。
複数の会社から見積もりを取る
同じ施工面積でも、床材の価格や施工費、諸経費は会社によって異なります。
2~3社程度から見積もりを取り、総額だけではなく内訳まで比較しましょう。
「床材代は安いけれど、養生費や家具移動費が別料金」というケースもあるため注意が必要です。
床材のグレードを見直す
フローリングはデザインや機能によって価格差があります。
高級な床材にこだわらず、必要な機能を整理して選ぶことで費用を抑えられます。
例えば、リビングでは耐傷性、キッチン周辺では耐水性など、使用する場所に合わせて優先順位を決めると選びやすくなります。
家具を事前に移動しておく
施工会社によっては家具移動が有料になることがあります。
自分で安全に移動できる家具や小物は事前に別室へ移しておくと、作業時間や費用を抑えられる可能性があります。
ただし、大型家具や重量のある家電は無理に動かさず、施工会社へ相談しましょう。
まとめ
フローリングの重ね張りは、既存床を撤去せずに新しい床材を施工できるため、張り替えより費用と工期を抑えやすいリフォーム方法です。
一般的な複合フローリングでは1㎡あたり9,000~18,000円程度が目安となり、6畳なら約9万~18万円、12畳なら約18万~36万円程度がひとつの目安になります。
ただし、床鳴りや沈み、腐食などがある場合は重ね張りが適さないこともあります。また、床の厚みが増えることでドアの調整や段差対策が必要になるケースもあるため注意が必要です。
まずは既存床の状態を専門業者に確認してもらい、重ね張りと張り替えのどちらが適しているのか判断しましょう。見積もりでは床材や施工費だけでなく、下地補修や建具調整などの追加費用まで確認しておくことが、予算オーバーを防ぐポイントです。
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