「家をフルリフォームしたいけど、どれくらい費用がかかるの?」「住みながらの工事は可能?」「築年数が古くてもできる?」そんな疑問を持つ方は少なくありません。
リフォームプラスの本記事では、階段昇降機について丁寧に解説。実際の事例や補助金制度も紹介し、安心してリフォームを進めるためのガイドをお届けします。
年齢を重ねたり、病気やけがで足腰に不安が出てくると、家の中の「階段」が大きな壁になります。2階の寝室に行けない、トイレや浴室のある階へ移動できないなど、暮らしの動線が途端に不便になってしまうケースも少なくありません。
そんなときの有力な解決策が階段昇降機です。座ったまま階段を上り下りできるタイプや、持ち運びできるタイプなどがあり、状態や住まいに合わせて選べます。
この記事では「階段昇降機 費用」をテーマに、種類別の価格相場、介護保険の適用、自治体の助成制度、見積もりのチェックポイントまで、導入前に知っておきたい情報をまとめます。
階段昇降機は大きく2種類|費用が変わるポイントはここ
階段昇降機は、主に次の2種類に分けられます。費用の仕組みが大きく異なるので、最初に全体像をつかむのがおすすめです。
いす式階段昇降機(固定設置タイプ)
階段にレールを取り付け、いすに座って昇降するタイプです。直線階段用、曲線階段用があり、屋内だけでなく屋外階段に対応する機種もあります。
- 特徴:毎日の移動が安定しやすい。操作が簡単な機種が多い
- 注意点:設置工事が必要。階段幅が狭くなる場合がある
- 費用の決まり方:階段形状(直線か曲線か)、レール長、設置環境、オプション
可搬型階段昇降機(持ち運びタイプ)
設置工事をせず、機器を持ち運んで階段を上り下りするタイプです。利用者が座るタイプや、専用車いすと組み合わせるタイプなどがあります。
- 特徴:工事不要で始めやすい。レンタルで試しやすい
- 注意点:介助者の操作が前提になりやすく、取り扱いに慣れが必要
- 費用の決まり方:レンタル料、介護保険の負担割合、付属品、使用頻度
階段昇降機の費用相場|購入とレンタルの目安
ここでは一般的な目安として、費用感を整理します。実際の金額は機種、階段の形状、建物の条件、地域の工事費などで変動するため、見積もりで確認する前提で把握してください。
いす式階段昇降機(購入)の相場
- 直線階段用:おおむね70万円台から100万円前後が目安
- 曲線階段用(L字、らせん、踊り場ありなど):150万円から200万円前後になるケースが多い
- 車いすのまま乗れるタイプ:数百万円規模になることがあり、条件によって大きく差が出る
直線と曲線で価格差が大きい理由は、曲線レールが現場に合わせた設計・製作になることが多く、部材・施工ともに手間が増えるためです。
可搬型階段昇降機(レンタル)の相場
可搬型はレンタル利用が現実的なケースが多く、月額で費用が発生します。介護保険の福祉用具レンタルとして利用できる場合、自己負担は所得に応じて1〜3割となり、結果として月数千円から1万円台で利用できることもあります。
一方、介護保険を使えない条件や購入の場合は費用が跳ね上がるため、まずはレンタルの可否を確認するのがおすすめです。
介護保険は使える?使えない?ここで分かれる
階段昇降機は「介護保険がそのまま使える」と思われがちですが、種類によって扱いが異なります。
可搬型は介護保険レンタルの対象になりやすい
可搬型は福祉用具レンタルとして扱われるケースがあり、要介護認定の結果やケアプランの内容によって利用できる可能性があります。まずは担当のケアマネジャー、または福祉用具事業者に相談するとスムーズです。
いす式(固定設置)は介護保険の対象外になりやすい
いす式は工事を伴うため「住宅改修でいけるのでは」と考える方もいますが、制度上は対象外となる扱いが一般的です。そのため、費用負担を抑えるには、自治体の助成制度や別制度の活用が鍵になります。
補助金・助成金は自治体ごとに差がある|探し方のコツ
いす式階段昇降機のように介護保険の対象外となる場合でも、市区町村が独自に助成制度を設けていることがあります。内容は自治体により異なるため、次の方法で確認するのがおすすめです。
- 自治体の窓口(福祉課、介護保険課、高齢者支援担当)に電話で確認する
- 自治体サイトで「階段昇降機 助成」「昇降機 設置費 助成」「高齢者 住宅改修 助成」などで検索する
- 見積もりを依頼する業者に「助成制度の対象になりそうか」も合わせて相談する
助成は、年齢、要支援・要介護度、医師の意見書の有無、所得条件などが要件になることがあります。申請前に工事を進めると対象外になるケースもあるため、必ず事前確認を行いましょう。
見積もりで確認したい「費用内訳」チェックポイント
階段昇降機は本体価格だけでなく、周辺費用が総額に影響します。見積もりでは次の項目が含まれているかを確認してください。
- 本体価格:機種グレード、屋内外仕様、耐荷重など
- レール関連:レール長、曲線加工の有無、踊り場対応
- 工事費:取り付け作業、調整、試運転
- 付帯工事:手すりの撤去や移設、電源工事、壁補強など
- 安全オプション:シートベルト、障害物検知、キー操作、遠隔呼び出し
- 保守・点検:保証期間、定期点検費用、故障時の出張費
同じ機種でも、階段幅や壁の下地状況、屋外の場合の防水や錆対策などで工事内容が変わり、費用差が出ます。複数社で比較する場合は、総額だけでなく「内訳の違い」を見るのがポイントです。
階段昇降機のメリット|暮らしの選択肢が増える
- 階段移動の負担が減る:膝・腰の痛みや息切れの不安を軽減しやすい
- 転倒・転落リスクの低下:階段事故の予防につながる
- 居住スペースを変えずに済む:2階の寝室や浴室など、今の間取りを活かしやすい
- 介助者の負担軽減:抱え上げや支えが必要な場面を減らせる
導入前に知っておきたいデメリットと注意点
家族が通りにくくなることがある
レールやいすがある分、階段が狭く感じる場合があります。収納時の出幅が小さい機種もあるため、階段幅や家族の動線を含めて現地確認が重要です。
設置には条件がある
階段の幅、壁の下地、電源位置、屋外の場合は雨風の影響など、設置可否に関わる条件があります。特に曲線階段は現地採寸が必須です。
可搬型は操作の安全性が鍵
可搬型は便利な一方、操作を誤ると事故につながる可能性があります。導入時には、指導や練習の機会を確保し、家庭で安全に運用できるかを見極めましょう。
階段昇降機と段差解消機、どちらが向く?
玄関アプローチなど屋外の段差対策では、階段昇降機ではなく段差解消機が適するケースもあります。ポイントは「設置スペースが確保できるか」です。玄関前に十分な広さがあり、出入り口動線を作りやすい場合は、段差解消機のほうが使いやすいこともあります。
一方、屋内階段の上下移動を日常的に解決したい場合は、階段昇降機が第一候補になりやすいでしょう。
まとめ|費用を抑える第一歩は「種類の選定」と「制度確認」
階段昇降機の費用は、直線か曲線か、固定設置か可搬型かで大きく変わります。導入で後悔しないためには、次の順で検討するとスムーズです。
- まず可搬型レンタルが介護保険で使えるか確認する
- 固定設置が必要なら、直線か曲線かで相場感をつかむ
- 自治体の助成制度の有無を必ず事前に調べる
- 見積もりは内訳を比較し、保守・点検まで含めて判断する
階段移動が不安になったとき、早めに情報を集めておくことで、いざというときに慌てず最適な選択ができます。ご家族の暮らし方と将来の変化も見据えながら、無理のない導入方法を検討してみてください。
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