廊下の床張替え・重ね張りの完全ガイド|費用相場・素材選び・工期・失敗回避術

「家をフルリフォームしたいけど、どれくらい費用がかかるの?」「住みながらの工事は可能?」「築年数が古くてもできる?」
そんな疑問を持つ方は少なくありません。
リフォームプラスの本記事では、廊下リフォームについて丁寧に解説。実際の事例や補助金制度も紹介し、安心してリフォームを進めるためのガイドをお届けします。

家の中で最も踏まれるのに、最も後回しになりがちな場所が廊下です。来客動線・夜間の移動・子どもの走行・ペットの往来など負荷が集中するため、適切な床材と工法を選ぶだけで住み心地が大きく変わります。本稿では、素材比較から工期・費用相場・下地補修・段差解消・防音や滑り対策まで、プロの視点で分かりやすく解説します。

張替えのサイン:今が工事時期か見極める

  • 歩くとギシギシ鳴る・部分的に沈む(合板層や根太の劣化)
  • 表面の剥離・日焼けムラ・膨れや波打ち
  • ペットの爪跡やキャスター傷が広範囲
  • 敷居との段差でつまずく、車椅子やベビーカーが引っかかる

工法の選び方|張替えか重ね張りか

  • 張替え(撤去+新設):既存床を剥がし、下地を点検・補修して新しい床を施工。床鳴りやレベル不良を根治しやすい。既存厚みを維持でき、段差が増えない。
  • 重ね張り(上貼り):既存床の上に薄型フロアやタイルを施工。工期短縮・廃材減・コスト抑制に有利。仕上げ高さが増えるため、敷居・建具との取り合いと段差解消が前提。

素材比較|廊下に向く床材はどれ?

  • 複合フローリング:傷・汚れに強い。木質の質感と耐久のバランスが良い。マット塗装で足滑りを抑制。
  • 上貼り用フロア(薄型3〜6mm):重ね張り向け。既存見切りや建具の納まりを検討。
  • 塩ビタイル(LVT・フロアタイル):耐水・耐傷・メンテ容易。石目・木目の再現度が高く防滑タイプも豊富。半乾式工法で部分補修もしやすい。
  • クッションフロア(CF):コスト重視・防水性重視。へこみやすさと継ぎ目の見た目に注意。
  • タイルカーペット/床用カーペット:防音・転倒時の安全を優先。廊下幅が広い家や寝室前に有効。衛生面は定期洗浄が前提。
  • コルク:防滑・防音・断熱に優れ、素足の心地よさが高い。水濡れと紫外線に配慮。

費用相場と内訳(材工・処分・オプション)

廊下は一般的に5〜8㎡程度が多い想定です。下記は目安の材工込みの相場です。

  • 複合フローリング張替え:6,000〜12,000円/㎡
  • 上貼り用薄型フロア(重ね張り):4,500〜9,000円/㎡
  • 塩ビタイル(LVT):5,000〜10,000円/㎡
  • クッションフロア:3,000〜7,000円/㎡
  • カーペット(防音下地含):4,000〜8,000円/㎡

付帯費用の目安

  • 既存撤去・処分:1,000〜2,000円/㎡
  • 下地合板増し貼り・不陸調整:1,500〜4,000円/㎡
  • 巾木交換:1,000〜2,500円/m
  • 敷居の段差解消(スロープ・見切り):5,000〜20,000円/カ所
  • 床鳴り補修(ビス止め・樹脂注入):8,000〜25,000円/区画

例)廊下6㎡の上貼りプラン(薄型フロア・巾木新設・段差見切り含む):6〜12万円前後。張替え+下地補修まで行うと10〜20万円レンジが目安。

工期と段取り

  • 現調・採寸・納まり確認(建具クリアランス、敷居、見切り)
  • 養生→撤去(張替え時)→下地補修:床鳴り・不陸・腐朽の点検と是正
  • 施工:貼り方向は通行方向に合わせると継ぎ目が目立ちにくい
  • 巾木・見切り・シーリング:掃除しやすさと意匠を両立
  • 清掃・引き渡し:重歩行は接着剤硬化後に

標準的な廊下なら半日〜1日、張替え+下地補修で1〜2日が目安です。

安全・快適性を底上げする設計ポイント

  • 防滑:滑り抵抗の高い表面仕上げ(マット・エンボス)を選定
  • 段差解消:部屋との高低差は3mm以内を目標。見切り金物で躓き防止
  • 防音:寝室に接する場合はLVTやカーペットを検討。裏打ちシートで衝撃音を低減
  • 照度:床色を中明度にして廊下照明は平均150〜200lxを確保
  • 手すり:必要なら併設工事で効率化。芯々高さ750〜800mmが一般的

色とデザインの選び方

  • 狭い廊下は中〜淡色の木目で広く見せる
  • 濃色を使う場合は巾木や壁を白系にしてコントラストを明確に
  • 石目・ヘリンボーンなど柄物は奥行き方向の流れを意識して貼り方向を決定

DIYとプロ施工の線引き

  • DIY向き:タイルカーペット敷き、置き敷きフロア(賃貸用)、既存巾木の再塗装
  • プロ推奨:張替え全般、重ね張りでも段差見切り・敷居加工・床鳴り補修・巾木新設を伴うもの

見積もりで確認すべき10項目

  1. 工法(張替え/重ね張り)の明記と理由
  2. 使用製品のメーカー・品番・厚み・表面仕上げ
  3. 既存撤去・処分費の有無と単価
  4. 下地補修の範囲(㎡単価 or 一式)と想定内容
  5. 巾木交換の有無・材質・色
  6. 敷居・建具の干渉対策(削り・調整・見切り種別)
  7. 養生範囲と近隣配慮(集合住宅)
  8. 工期・時間帯・通行止め時間
  9. 保証期間(施工・製品)と対象範囲
  10. 追加が出る条件と見積り事前連絡ルール

よくある質問

Q. 重ね張りでドアが擦れませんか?

A. 仕上げ厚分だけクリアランスが減るため、建具下端のカットや丁番調整、もしくは薄型材の採用で解決します。現調時に必ず確認を。

Q. ペットがいるので傷と滑りが不安です。

A. 表面硬度とノンスリップ性能の両立品を。LVTのエンボスや、ペット対応フローリングが有効。爪滑りは関節負担になるため優先順位を高めて選定を。

Q. 段差が怖いです。廊下だけで解消できますか?

A. 廊下側で高さ調整し、見切り金物やスロープで段差を吸収します。扉下の気密・見切りも一緒に計画するとつまずきと遮音の両立が可能です。

Q. 冬が冷える廊下、何を選ぶべき?

A. コルク・カーペット・弾性下地併用のLVTなど熱感度が高い材料を。床暖房があれば床暖対応品を選定。

Q. どのくらいの頻度で張替えが必要?

A. 使用環境によりますが、フローリングで10〜20年、LVTやカーペットで8〜15年が一つの目安。床鳴りや剥離・段差が出たら時期です。

まとめ|歩くたびに「違い」が出るのが廊下

廊下は住まい全体の快適性を底上げするハイインパクト・ローコストな改修ポイント。素材の特性と工法、取り合い納まりを押さえ、段差・滑り・防音を同時に解決する計画が成功の近道です。相見積もりでは本稿のチェックリストを活用し、納得のいく仕様で長く安心して歩ける廊下を実現しましょう。

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