フローリング張替えの費用はいくら?工法別・広さ別の相場と、安く抑えるコツ

「家をフルリフォームしたいけど、どれくらい費用がかかるの?」「住みながらの工事は可能?」「築年数が古くてもできる?」
そんな疑問を持つ方は少なくありません。
リフォームプラスの本記事では、フローリングの張替えについて丁寧に解説。実際の事例や補助金制度も紹介し、安心してリフォームを進めるためのガイドをお届けします。

床の軋みや沈み、傷や色ムラが目立ってきたら、張替えの検討タイミングです。本記事は戸建・集合住宅どちらにも使える中立ガイドとして、工法別(張替え/重ね張り)・広さ別の費用相場無垢と複合の違い追加費用の内訳段差や建具の調整ポイント見積もりチェックリストまでを一気に整理します。

相場の全体像(戸建・集合住宅共通の目安)

工法6畳(約10㎡)10畳(約16.5㎡)12畳(約20㎡)平米単価の目安
重ね張り(既存の上に新規)6〜14万円10〜23万円12〜28万円7,000〜13,000円/㎡
張替え(既存撤去+新規)9〜20万円15〜32万円18〜38万円12,000〜18,000円/㎡

地域相場・グレード・下地状態・建具調整の要否で増減します。

工法で選ぶ:重ね張りか、張替えか

重ね張り(上張り)

  • 特長:既存床の上に薄型リフォームフローリングを貼る。解体が少なく工期短・低コスト。
  • 向くケース:下地健全で段差許容できる。生活停止時間を短くしたい。
  • 注意:厚み増で段差が生じやすい。扉の開閉干渉・巾木取り合いを要チェック。

張替え

  • 特長:既存床を撤去し下地を点検・補修して新規施工。根本的な不具合を是正しやすい。
  • 向くケース:沈み・大きな軋み・カビ臭・水回り近接のたわみなど下地不良が疑われる。
  • 注意:解体・処分費が増える分、重ね張りよりコスト高。

材料で選ぶ:無垢か、複合か

種類質感・機能管理・注意材料の目安価格
複合フローリング反りに強く、耐傷・耐汚れ・防水など高機能が豊富。色柄バリエーションが広い。メンテ容易。遮音配慮品や床暖対応品も選べる。5,000〜15,000円/㎡
無垢フローリング経年で味が出る。素足の心地よさ・調湿性が魅力。水染みや反りに配慮。ワックスやオイルなど手入れ前提。7,000〜20,000円/㎡

追加で発生しやすい費用(見落とし注意)

  • 巾木交換・再取付:1〜3万円/室
  • 下地補修(合板増張・根太調整):2,000〜6,000円/㎡
  • 段差見切り・框まわり:5,000〜20,000円
  • 建具調整(削り・丁番調整):5,000〜15,000円/枚
  • 家具移動・養生・残材処分:一式1.5〜4万円

戸建と集合住宅での補足

  • 戸建:玄関框や和室見切り、床下点検口まわりの納まり確認を。水回り近接は下地含水の点検を優先。
  • 集合住宅:管理規約の遮音等級(例:L-45相当等)がある場合は適合材を選定。工事申請・搬入経路・時間帯・養生計画を事前提出。

安く抑える実践テク

  1. 下地が健全なら重ね張りを第一候補にして工期と廃材を圧縮。
  2. 同時施工で割安:複数室まとめ・巾木/クロス交換を同梱。
  3. 建具干渉は最小工事で解決:戸当たり調整や下端削りでドア交換を回避。
  4. 既製色で統一:特注色・特注部材は避ける。
  5. 家具は事前に片付け:移動費をカット。
  6. 繁忙期を外す:相見積で工期の柔軟性を示すと単価が下がりやすい。
  7. 表面性能を重視:ワックスフリー・耐傷・耐水で再工事サイクルを延伸。

施工の流れと工期目安

  1. 現地調査(採寸・下地確認・段差・建具干渉)
  2. 見積作成(本体・副資材・下地・巾木・建具・処分・養生・諸経費)
  3. 近隣配慮・養生 → 施工(重ね張り:半日〜1.5日/張替え:1〜3日
  4. 清掃・引渡し(保証と取り扱い説明)

症状別:工法の選び分け早見表

床の症状おすすめ理由
歩くと沈む/大きな軋み張替え+下地補修根本原因(下地)に介入できる
表面の傷・色ムラ重ね張り表層更新で十分改善、費用効率が高い
水回り近接のたわみ・黒ずみ張替え含水・カビの可能性を点検・是正
床暖対応が必要対応材で重ね張り or 張替え熱に対する寸法安定性を確保

お手入れと長持ちのコツ

  • 椅子脚・キャスターに保護材を装着。
  • 水こぼれは放置しない。窓際はUV対策を。
  • ワックスフリー材は研磨・ワックス不要。推奨洗剤を遵守。

見積もりチェックリスト

  • 工法(重ね張り/張替え)と製品名・品番・表面性能
  • 下地補修の想定範囲と単価(㎡単価か実費か)
  • 段差処理(見切り材/框/ドア下端の干渉対策)
  • 巾木の扱い(交換/再利用)
  • 建具調整費、家具移動・養生・処分費の扱い
  • 保証(浮き・剥がれ・軋み等の補修範囲と期間)

よくある質問

Q. 6畳は最短どれくらい?
A. 下地が健全な重ね張りで半日〜1日、張替えで1〜2日が目安です。

Q. 段差は必ず出ますか?
A. 重ね張りは厚み分の段差が出ます。見切り材でつまずきを抑え、扉は削り・丁番調整で対応するのが一般的です。

Q. 無垢と複合、迷っています。
A. メンテ頻度や水回りの近さ、室内環境(直射・湿度)で選び分けを。低メンテ志向なら複合の機能系が安心、質感重視なら無垢を。

まとめ

費用は工法 × 広さ × グレード × 追加工事で決まります。下地が健全なら重ね張りがコスパ良、下地不良は張替えで根治。段差・建具・下地の処理まで含めて比較すれば、想定外の追加を最小化できます。

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