「家をフルリフォームしたいけど、どれくらい費用がかかるの?」「住みながらの工事は可能?」「築年数が古くてもできる?」そんな疑問を持つ方は少なくありません。
リフォームプラスの本記事では、バリアフリーのための床材について丁寧に解説。実際の事例や補助金制度も紹介し、安心してリフォームを進めるためのガイドをお届けします。
バリアフリーリフォームを考えるとき、手すりや段差解消に注目が集まりがちですが、実は床材こそ暮らしやすさを大きく左右します。床が滑る、キャスターで傷だらけになる、継ぎ目に段差が出る――こうした小さなストレスが積み重なると、移動が怖くなり、行動範囲が狭くなることもあります。
この記事では「床材 バリアフリー向け」をテーマに、車椅子や歩行補助具の使用を想定した床材に必要な性能、代表的な床材の種類比較、選び方のコツ、施工前後の注意点までをわかりやすくまとめます。
バリアフリー向け床材に求められる4つの性能
1. 滑りにくさ(安全性)
車椅子のタイヤや歩行者の足が滑る床は、転倒・転落のリスクを高めます。特に濡れやすい場所(洗面所・脱衣所・キッチン周辺)は要注意です。床材自体の滑りにくさに加えて、ワックスや強い光沢仕上げが滑りの原因になることもあるため、仕上げ方も含めて検討しましょう。
2. 傷・へこみに強い(耐久性)
車椅子やキャスターは、歩行よりも床に強い負荷がかかります。方向転換時に局所的な摩擦が集中し、表面が削れたり、へこみが発生したりしやすいのが特徴です。公共施設や介護施設だけでなく、在宅介護でも耐久性は重要な判断材料になります。
3. 段差が出にくい(つまずき対策)
床材の厚みや施工方法によっては、部屋の境目に段差が生まれ、つまずきの原因になります。バリアフリーでは「床をそろえる」意識が大切です。張り替えだけでなく、上貼り(重ね貼り)をする場合は、敷居・建具・巾木との取り合いも確認しましょう。
4. 清掃しやすい(衛生・メンテナンス性)
介助が必要な環境では、清掃性が暮らしやすさに直結します。汚れが落ちやすい、継ぎ目に汚れが溜まりにくい、水拭きができるなど、日常の手入れを想定して選ぶと失敗しにくくなります。
バリアフリー向け床材の種類比較|特徴とおすすめの用途
ここからは、車椅子利用を想定したときに候補になりやすい床材を、特徴と向き不向きで整理します。
複合フローリング|住宅でも採用しやすい定番
表面がコーティングされたタイプが多く、適度な硬さと清掃性が魅力です。傷に強いグレードを選べば、車椅子やキャスターにも比較的対応しやすくなります。
- メリット:デザインが豊富、掃除しやすい、施工実績が多い
- 注意点:グレードによって耐久性に差がある。光沢仕上げは滑りに注意
- おすすめ:居室、廊下、リビングなどの広い空間
無垢フローリング|温かみは魅力だが硬さ選びが重要
天然木の質感は心地よい一方、柔らかい樹種だとへこみや傷が目立ちやすくなります。車椅子を想定するなら、硬めの樹種や表面強化タイプを選ぶのが安心です。
- メリット:足触りが良い、見た目の上質感
- 注意点:傷・へこみが出やすい場合がある。水回りは慎重に
- おすすめ:寝室、リビング(重い介助機器が少ない環境)
コルクタイル|滑りにくく衝撃を和らげやすい
コルクは弾力があり、転倒時の衝撃をやわらげやすい素材です。滑りにくさの面でも評価される一方、表面の耐久性は製品差があるため、用途に合うグレード選びが重要です。
- メリット:滑りにくい、クッション性がある、部分補修しやすい
- 注意点:重い家具・機器の跡が残る場合。水や汚れ対策が必要なことも
- おすすめ:居室、子ども部屋、歩行に不安がある方の生活スペース
塩ビタイル|耐久性と清掃性で選ぶなら有力
塩ビタイルは耐摩耗性・防水性に優れ、キャスターの負荷にも強いタイプが多い床材です。木目や石目など意匠の選択肢も増えており、住宅でも採用例が増えています。
- メリット:水に強い、傷に強い、メンテナンスしやすい
- 注意点:下地の状態が仕上がりに影響しやすい。施工精度が重要
- おすすめ:廊下、洗面所、キッチン周辺、車椅子の出入りが多い動線
長尺シート(塩ビシート)|継ぎ目を減らして清掃性を高めたい場所に
継ぎ目が少なく、汚れや水が入り込みにくいのが強みです。医療施設・介護施設で多く使われるのは、清掃性と耐久性のバランスが良いから。転倒リスクを下げたい場合は、滑りに配慮した表面加工の有無も確認しましょう。
- メリット:清掃しやすい、耐水性が高い、広い面積に向く
- 注意点:施工に専門性が必要。部分交換が難しいケースがある
- おすすめ:トイレ・脱衣所・廊下・施設の共用部など
バリアフリーマット・置き敷き材|工事を最小限にしたい一時対策
「床をすぐ張り替えるのは難しい」「まずは滑り対策だけしたい」といった場合、置き敷きタイプも選択肢になります。ただし、端部がめくれたりズレたりすると逆につまずく原因になるため、固定方法は必ず検討しましょう。
住宅と介護施設で違う?床材選びの考え方
同じ“バリアフリー”でも、求める優先順位が変わることがあります。
- 住宅:見た目・足触り・生活音・掃除のしやすさのバランス
- 介護施設:耐久性・清掃性・滑りにくさ・交換のしやすさを重視
在宅介護でも、車椅子の使用頻度が高い、介助ベッドを導入するなど条件によっては、施設寄りの考え方で床材を選んだほうが安心です。
失敗しないためのチェックリスト|床材決定前に確認したいこと
- 車椅子・歩行器・キャスターの使用予定はあるか(今だけでなく将来も)
- 方向転換が多い場所はどこか(廊下の角、トイレ前、ベッド周りなど)
- 水に濡れる可能性が高い場所はどこか(脱衣所、キッチン、玄関など)
- 床の段差を増やさない施工方法になっているか(上貼り時の取り合い)
- 掃除方法に合うか(ワックス必要・不要、水拭き可否)
- 部分補修が必要になったときの対応(張り替え範囲、補修のしやすさ)
まとめ|バリアフリー向け床材は「滑り・傷・段差・清掃」の4点で選ぶ
バリアフリーの床材選びは、見た目だけでなく、毎日の移動と安全性に直結します。迷ったときは、次の4点に立ち返ると判断しやすくなります。
- 滑りにくいか(仕上げ方法も含めて確認)
- 傷やへこみに強いか(キャスター負荷を想定)
- 段差が出にくいか(厚みと施工方法が鍵)
- 清掃しやすいか(生活の手間を減らす)
床は一度施工すると簡単には変えられません。将来の暮らしも見据えて、安心・快適な空間づくりにつながる床材を選んでいきましょう。
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